EEE会議(「原子力の将来」:MITレポート発表)..................................................2003.7.31
 
米国の名門、マサチューセッツ工科大学(MIT)が昨日(7/29)、「原子力の将来」(The Future of Nuclear Energy)と題する重要な研究報告書を公表しました。MITとハーヴァード大学の一流教授9名が研究チームに名前を連ねており、きわめて包括的、学際的な内容です。報告書全文は、MITのホームページ(http://web.mit.edu/nuclearpower/)に掲載されていますので、関心のある方は是非じっくり読んでください。HPには短いプレスリリースも載っています。
報告書は全文で180ページという長大なもので、内容は極めて広範多岐にわたっており、簡単にご紹介するわけに行きませんが、大雑把に要点だけを記せば次のとおりです。
 
(1)世界の環境問題・エネルギー情勢を考えると、原子力は貴重な選択肢として確保しておくべきである。
(2)原子力発電が現在程度のシェア(総発電量の16%)を維持するためには、2050年に1000GW程度必要。
(3)それまではLWR−ワンス・スルーシステムが最善であり、リサイクルは21世紀後半に必要になる可能性があるので、技術開発の継
続を支持する要あり。
(4)ただし、核拡散リスクを抑えるためには、抵抗性の高いリサイクル技術の開発が必要であり、また保障措置・核物質防護制度の改善が必要。
 
どなたか、この報告書を勉強して概要や問題点をEEE会議で報告してくださいませんか?
 
--KK